THOMAS RUFF
THOMAS RUFF 1958- WEST GERMANY
トーマス・ルフ。1958年、ドイツ、ツェル・アム・ハルマースバッハ生まれ。
1977年から85年までデュッセルドルフ芸術アカデミーでベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻のもとで写真を学び、ドイツ人家庭の典型的な室内風景を撮り続けた「Interieurs(室内)」シリーズを皮切りに、友人たちの肖像を巨大なサイズに引き伸ばした「Porträts(ポートレート)」で大きな注目を集めました。以来、建築、都市風景、ヌード、天体などさまざまなテーマで作品を制作し、明確なコンセプトに基づいたシリーズとして展開しています。
1990年代以降は写真作品にデジタル処理を導入するとともに、インターネット上に氾濫する画像にマニピュレーションを加えた「nudes」「jpeg」といったシリーズ、あるいは探査機がとらえた火星などの天文写真に加工を施す「cassini」「ma.r.s.」など、他者が撮影した写真を素材としてイメージそのものの再構築を試みます。このようにルフは一貫して写真というメディアの特性である情報性と表現性への検証を通じて、私たちが抱いている写真に対する既成概念に揺さぶりをかけ続けてきました。また、教育者としても2000年にデュッセルドルフ芸術アカデミーの教授に就任し、2006年まで教鞭をとりました。
展覧会ではドクメンタ9(1992年)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(1995年)など国際展への参加をはじめ、2001年から04年にかけてヨーロッパを巡回した回顧展や2012年のハウス・デア・クンスト(ミュンヘン)での大規模な個展を開催するなど、今日に至るまで世界各国での展覧会が開催され,現代ドイツを代表する写真家として活躍しています。https://qiita.com/will_meaning/items/2714ada180f76650a92e