Exhibition

MAGINにて、カリフォルニア在住のアーティスト、キース・ボードウィーの個展『KEITH BOADWEE RECENT PAINTING』を開催いたします。本展示を構成するシリーズは、擬人化された動物をモチーフにした新作ペインティングです。

ボードウィーの最近の作品は、カエルや犬を題材に、異性愛を規範とする従来の社会通念に一石を投じ、アイデンティティとは何かを問い直しています。彼の描く動物たちは、先入観を排除するために意図的にジェンダーレスに描かれています。ジェンダーの前提に立たないオルタナティブとしての魅力や欲望を表現しています。

カエルは自伝的なキャラクターであり、より個人的な物語に焦点を当てた自身の代用品であるとしています。一方、プードルは激しい社会的激動の時代における精神性のようなより抽象的で大きな文化的議論の媒体として機能しています。金魚のイメージに関しては、COVID-19以降の世界における”孤立すること”のメタファーとして機能してます。何時間も何時間も内側に向き合い、内省し、熟考するのです。被写体は、鑑賞する私たちと同様、自分のグラスボウルの中にいて、混沌とした世界を見つめているのです。

風刺的かつ真摯に向き合う彼の作品には常に冷笑的なセンスが存在します。孤独、自己投薬、憧れ、不安、憂鬱など、作品の奥に抱える難しいニュアンスの題材を、擬人化という手法を駆使することで軽やかなユーモアを交えて描き、あらゆるものに対する子供のような喜びを持ちながら、同時に美術史に対する批評的な考察を続けているのです。

本展では、2020年以降に制作されたボードウィーの油画約10点を日本初公開いたします。

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Artist

KEITH BOADWEE | キース・ボードウィー
1961年、米ミシシッピ州生まれ。カリフォルニア州を拠点に活動している。1989年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校で学士号を、2000年に同大学バークレー校で修士号を取得し、ポール・マッカーシーとクリス・バーデンに師事。

近年は、「God’s Eye」(ロサンゼルス:The Pit, 2020)をはじめ、「Atelier 34zero Muzeum」 (ブリュッセル, 2017)、「Deborah Schamoni Gallerei」 (ミュンヘン, 2016)、「Shoot the Lobster」(ニューヨーク, 2015)など、世界各地で個展を開催している。また、「Float in a Dark Tank」(メキシコシティ, 2016)、「AA Bronson’s Garden of Earthly Delights」(ザルツブルク,2015)、「Prospect 1.5」(ロサンゼルス, 2010)、「Into Me / Out of Me」(MoMA PS1, ニューヨーク)、「KW Institute for Contemporary Art」(ベルリン, 2006)などの企画展でも作品が紹介されている。

Information

展示:Keith Boadwee個展 “RECENT PAINTINGS”

会期:2022年2月18日(金)-2022年3月5日(土)

場所:MARGIN 〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町4-10