Exhibition

MARGINでは、SIMON(シモン)の個展「ALIEN POP」を開催いたします。SIMONは1997年東京生まれ、現在は福岡を拠点に画家として活動しています。昨年の3月にはニューヨーク(Chinatown Soup NYC)で開催された個展およびストリートでの壁画制作に続いて、東京(CLEAR GALLERY TOKYO)、台北(朋丁pon ding)、シンガポール(Industry+ Showroom)と大都市を巡回しながら、作品の滞在制作・展示を経験する中で成長を続けてきました。

父子家庭に育ったSIMONは、自身の持つ”女性的な”感性を周囲に揶揄されることも多く、集団生活の中に馴染むのに苦労したといいます。そんなSIMONにとって「描く」という行為は、生活の中で感じる孤立感を解消するための自己表現の手段でした。また父親の親友であり、トランスジェンダーの一人が、彼の創作活動やインスピレーションの後押しになったと語っています。

SIMONはドラえもんを生み出した漫画家の藤子・F・不二雄や、関節人形を生み出した四谷シモンの作品に影響を受け、幼少期から親しんだサンリオやディズニーのキャラクターの造形を、1990年代のジャパニーズポップや現代のモードとリミックスすることで、未来的で幻想的なファンタジーの世界に転換させています。

SIMONの描くキャラクターは長いまつ毛と大きな瞳、ユニークな服装が特徴的なエイリアン(宇宙人)をモチーフにしています。エイリアン(​​alien)という言葉には、宇宙人や外国人という意味の他に、「別の〜/異なる〜」といった意味も含まれています。鮮やかな色彩に輝くエイリアンたちは、性別や身体的特徴の枠にとらわれず、無限の可能性を秘めています。そして、社会の中で阻害されている人々の代弁者として、人々のアイデンティティと自尊心を一致させ、私たちが本来持っている無条件に愛を認め合う能力を讃える役割を担っているのです。

シンボリックなエイリアンのキャラクターは世界中どこに行っても伝わる新しい言語のようなもので、成長の中からアーティストとしての自信が満ち溢れており、そのポジティブなエネルギーが海外での展覧会の経験からより鮮明に画風に見えてきています。

東京での2度目の個展となる本展では、2022年に制作された平面作品10点を発表いたします。SIMONによって命を吹き込まれた優しく繊細なエイリアンたちの世界をどうぞお楽しみください。

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Artist

SIMON | シモン
SIMONは1997年東京生まれ、福岡で活動をしている画家。「エイリアンちゃん」というマルチバースの次世代漫画を制作している。藤子・F・不二雄と球体関節人形の第一人者である四谷シモンに影響を受ける。幼少期に抱いていたサンリオやディズニーキャラクターへの憧れを、1990年代のジャパニーズポップと現代のモードとをリミックスした未来的なファンタジーの世界へと向ける。SIMONがアナログとデジタルの媒体を取り入れるのは、故郷の食卓でタブー視され続けている国民性やトランスジェンダー・アイデンティティに関連する、社会文化的境界を解消することへ執着していることと重なっている。

Information

展示:SIMON 個展 “ALIEN POP”

会期:2023年1月12日(木)-2023年1月28日(土)

場所:MARGIN 〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町4-10